いつかはマイホームと考えていて、2012年の7月に第二子が生まれ、社宅では手狭になったことをきっかけに、通勤に便利な奈良県北部から中部で土地を探し始めました。普通は何か条件を決めて土地を探すのだと思いますが、私たちの場合は条件よりも地域の雰囲気を重視していたかもしれません。感覚的に自分たちに合っているなと思ったので。
子育てしていくうえで他の家族との情報共有や協力し合える関係が大切だと考えていたので、私たちと同じような子育て世帯が程よい規模でいてほしいなとは思っていました。何度か車でこの辺りを通ってみて、新しく引っ越してくる家族もいましたし、子どもたちが遊び回る姿も見ていたので、「ここなら住みやすそうだね」という話になって決めた感じでした。
広陵町には季節ごとに地域のお祭りや行事などが行われています。毎年、広陵町全体で2000人規模の運動会も開催されているので、地域との関わりは多い方かもしれませんね。
私はニュータウンで育ったので、地域の集まりがなかったのですが、伝統行事は今後も残していきたいと思い、積極的に参加しています。いまは自警団に入ってお祭りなどの運営に携わっているので、地域のさまざまな方とかかわる機会があり、知り合いもかなり増えました。これは子どもたちにとっても意味のあることだと考えていて、子どもだけで出かけたときに、地域の人に知らない子どもと思われるのと"沓掛さんの子ども"と認識してもらうことの間には大きな違いがあります。地域の方にも見守っていただける関係性をつくることが、地域参加の意義のひとつではないかと思っています。
主人がそうやって地域とかかわってくれているので、私も子どもたちもいろいろな方に接する機会を持つことができるのは嬉しいことですね。
個人的には庭を持てたことで、花を育てたり自然と触れ合うことができるのがすごく楽しいですね。今までは社宅住まいでそういったことができなかったので。それに広陵町には家の周辺にも自然が残されていたり、竹取公園や馬見丘陵公園などの大きな公園もあります。子育てが忙しかったり大変なことがあっても、自然を見ると癒やされますし気分転換にもなりますね。
私は無趣味なので引っ越してから生活が変化した感覚はあまりないのですが、妻や子どもたちはいきいき過ごしてくれている気がしますね。
私は家の目の前に田んぼがある、というのがすごく気に入っていまして、米作りを間近で見ながら日本の伝統的な四季を感じたり、子どもたちに稲作のことを教えて食育をしたりしています。それにこの地域の外れにある雑木林では、夏になるとカブトムシやクワガタが捕れるので、息子が大きくなったら一緒に昆虫採集に行きたいと思っています。大阪から40分ぐらいの場所にこれだけの自然が残されているというのは大きな魅力ではないかと思います。
休日には家族で自転車に乗って公園に出かけることが多く、子どもたちは普段から外で遊んでいます。ゲームをやりたいと思ってはいるようですが、近所の友だちと家の前で遊んだり、公民館で行われている子ども向けイベントに参加したり、休日の過ごし方の選択肢は多いかもしれません。外に出れば季節を感じられる環境があるので、子どもたちには外で遊んでもらい、自然の豊かさに触れながら心豊かに育ってほしいですね。